7/5に令和5年6月第3回小松市議会定例会を終えました。
その定例会において初質問を行ったわけですが、改めてその質問を振り返り、その質問と回答に対して自分なりの解説を付けて行きたいと思います。
地域と町のデジタル化
町内会におけるデジタル化
……コロナ禍では町内の会議開催の見送りや回覧板の回覧を中断せざるを得ない状況もあり、地域内での情報伝達の方法の課題、また住民のライフスタイルの変化に伴う担い手不足など、地域活動における課題が出てきてまいりました。
これらの課題を解決するため、掲示板機能を持つスマートフォンアプリの活用や地域活動の各種引継ぎ事項等資料のデジタル化の推進は、若い世代からの協力や支援を得るよい機会となり、若年層の地域活動への参加を期待できる有効な手段の一つと考えています。
市といたしましては、町内会長及び役員への迅速かつ確実な情報伝達の手段及びペーパーレス化の一環としてスマートフォンアプリ結ネットを導入し、操作方法等を含めた利用についてのサポートを行っているところであります。
普及のさせ方をさらに深く考える必要性
先進的なデジタル技術はほっといても広まります。
ただ、広まるのは興味のある人たちに対してだけです。
もし、ものすごく革新的な、人助けになるようなデジタル技術ができた場合、それを即日すべての市民に広める方法、すなわちデジタル化普及率100%の実現が必要だと思い、それを進めるための取り組みを質問しました。
回答ではスマホアプリ「結ネット」を利用することでデジタル化に関する課題はいくつか解決できるとのこと。
実際、このアプリは機能として必要なものを備えており、これが隅々まで行きわたれば生活が一変すると思います。
ただし、どのように普及させるのか。
興味のある人たちだけではなく、小松市民全員にどうやって使われるようにするか。
アプリを利用するためには、スマホを持ってなければいけないが、そのスマホ普及率を上げるのか、他の手段を用いるのか。
市民生活に踏み込んででも普及させるような方法を考えていく必要がありそうです。
地域協議会
小学校区を単位とした地域の様々な団体が力を合わせて地域課題の解決を目的とした場が地域協議会であるとされています。
この地域協議会へは市からの補助金も設定されており、町単位では予算や人の都合上対応できなかった課題も、地域協議会として支援を受け、活動につなげることで、その地域の未来を描き、実現していくことができるとてもよい制度だと感じております。
そんな地域協議会における現状と課題について、市のお考えをお聞かせください。
そして、市からの補助金について、補助金対象項目が複数ありました。私としてはICTの活用、次世代育成事業の補助金に目が留まりました。例えばこの2つの支援を利用することで、さきの質問のデジタル化をその支援によって推進できないか、地域を担う次世代を育成することでそうした取組を継続性のあるものにできないかと考えております。
そこで、このような地域ビジョンを持って補助金を利用し、運営を行っている地域協議会がございましたら、実例をもってお聞かせ願えますでしょうか。
……地域協議会では、地域内の各種団体が連携し、地域住民により策定された計画に基づき地域ごとに有する課題の解決に向け取り組まれており、市ではデジタル化の支援も含め地域協議会等活動補助金により活動を支援しています。
さらに、昨年度、令和4年度からは、地域協議会に準ずる形で連合町内会をはじめとする複数の校下単位の団体が連携して進める場合にも対象としており、デジタル化に向けた活動は地域ICT推進事業として、補助率4分の3、限度額を50万円として支援をさせていただいております。
これら補助制度を活用いたしまして、現在5団体でスマートフォンアプリを活用した情報伝達の取組を進めておられます。稚松、今江、東陵、月津校下は結ネット、日末校下はLINEを各世帯に広め、主に防災活動や災害時の情報伝達に活用または活用を進めようとされておられます。
これらの地域では、若い世代の理解と協力を推進力として取組を進める方針に切り替える地域も出ており、若い年齢層の方々の地域活動への参画促進の観点からも、次の世代の担い手育成の観点からも、大変興味深い取組となっております。
一方、町内会をはじめとする地域活動におけるデジタル化を支援する際に、活用するソフトウエア等の選定はもとより、議員御指摘のように運用や操作に係る課題は大きいと考えております。
こうした課題は、町内会をはじめとする個別の団体として管理運営するよりも、地域協議会を主体とするなど、様々な団体が連携して取り組むことでいろいろな人材の登用にもつながり、より効果的かつ効率的な解決が図れると考えております。
また、御存じのとおり各町内会や校下ではホームページを作成している団体もございます。これらのうち、白江町町内会では先進的な取組としてホームページとスマートフォンアプリ等を連動させることで、地域の情報伝達や引継ぎ資料の一元管理等を目指しております。
市では、デジタル化の推進に際し、地域課題に係る協議やソフトウエアの運用方法に対する専門家を派遣するなどの支援も行っております。
また、令和4年度より地域協議会等活動補助金に次世代育成事業を追加しており、ICT技術を活用した地域課題の解決を含め、地域の若年層の方々の新しいアイデアによる地域活動への挑戦を支援し、次世代の育成にもつながることを期待しているところであります。
良い制度だからこそ広まって欲しい
この補助金制度については私自身、地元苗代校下でうまく活用したいと思い、その前例が知りたく、そして広まって欲しく質問にしました。
調べてみると地域協議会を結成せずとも連合町内会でも使えることを知り、なおの事この補助金制度は広まって欲しいと感じています。
特に白江町町内会では新しい試みを行っていて、町内単位のデジタル化の一歩を進めていると思いました。
ただし、ネット上では白江町町内会のホームページが検索しても出てこなかったり、その実績が見られないことがとても残念に感じます。
その活動の軌跡を見ることで後進が続くこと、広まることを見越して情報を公開するようにして欲しいです。
小松市が提供するWEBサービス
ホームページ再構築について
……小松市では去年の10月に「小松市ホームページ再構築およびCMS再調達」委託契約について、公募を行いました。
委託先が決定し、今年の12月にはリニューアルされたホームページが公開される予定となっており、私自身もどのように変わるのかとても楽しみにしております。
そんなホームページについて、見やすさ、使いやすさ、管理しやすさ等、どのような点が新しくなるのかをお聞きかせ頂けますでしょうか。
……市のホームページにつきましては、議員からも御紹介ありましたとおり、現在、12月からの公開に向けましてリニューアルやページの移行作業を現在行っているところであります。
新しいホームページは、アイコンを多く活用させていただきまして、スマートフォンでの操作性、閲覧性に配慮した見やすいデザインに変更し、より必要な情報にたどり着きやすくしたいと考えております。
また、消防本部も同一システムでの運用となりまして、専門知識がなくても更新が簡単に行えるようにするなど、運用と管理面の利便性を向上させていきたいと考えております。
目新しいデザインよりも使いやすさに期待
ホームページを作る際には利用者の対象年齢を考えてデザインを作る必要があります。
これが市役所のものとあれば、特に目新しいデザインは必要なく、使いやすさ、調べやすさ、目的への到達しやすさが重要視されます。
これがパンフレットだったりすると、印刷後の修正はできないですが、ホームページは公開後の改善も可能です。
より良いものを目指して、市民がアクセスしやすいものになることを期待します。
PDFでの掲載の改善について
在のホームページに関することでもあるのですが、ページによってPDFを多用しすぎているように感じられました。
とあるイベント開催告知ページでは、詳細はすべてPDFへのリンクで済ませてあり、スマートフォンユーザー向けのページ設計とはいいがたいものでした。
例えば、PDFの内容の一部を概要としてテキスト化し目に付くようにすることで、イベントを告知するページとしての効果が高められますし、テキスト読み上げ機能にかけることもできます。
作業負担上、やむを得ずこうされていることもあるかと思いますが、市の方でWEBページ内のPDF掲載における決まり事、または気を付けている点はございますか?
……PDFの書類はスマートフォンなどでは情報が読み取りづらい、また検索や読み上げ機能に対応していないということから、アクセス性及び利用のしやすさの観点で大きな課題があると捉えております。
今回のホームページのリニューアルに合わせて、庁内のメディア主任者への研修も実施いたしまして、新規ページ作成の際にはPDFの掲載のみならず、主要な情報はテキストでの表示も行うなど、情報の受け手に配慮したページとなるよう努めていきたいと考えております。
全国的にPDFは多用されすぎている
調べてみると、この問題は小松市だけのものではありませんでした。
作成者としては、印刷を前提に作成するわけで、それ用のレイアウトで文章を組みます。
それをPDF化してそのままリンクして読ませるという形をとっていますが、効率的ではあると思いますが、情報を伝える、読ませるという目的からは外れます。
多少の作業負担はあるでしょうが、スマホの縦長画面でも見やすいページ作りを求めたいです。
デザイン共有のガイドライン
今後、小松市内において、町内会や地域協議会、そのほか地域の団体においてホームページを作る際に、デザインガイドラインを作っておくことで、小松市らしいデザインが共有され、見やすさと使いやすさが保証されます。
さらに製作コストの削減を図ることができ、共通して操作しやすい統一感のあるつくりは、スマートフォンに不慣れな人に対して親切な設計となります。
そんなメリットを持つデザインガイドラインに対して、小松市としてどのようにお考えか、お聞かせください。
……各種施設や団体のホームページは、それぞれの活動目的の下、特色あるデザインとして作成されていることから、それぞれのオリジナリティを尊重して統一的なガイドラインをつくることは予定はしておりません。
一方で、所有する写真が映えるとか、小松市のイメージキャラクター、カブッキー、あるいは「速いは近い つながる小松」のプロモーションロゴマークなど、まちのブランド向上につながることについては積極的に活用していただけるようホームページでも公開をしております。
利便性も考慮したデザインの配慮を
デザインガイドラインとは?作成のメリットや注意点をわかりやすく解説
上のリンク先にある通り、デザインガイドラインはなくてはならないものです。
特に、市役所のような複数の課から告知やWEBサイトが作成されることを考えるとデザインガイドラインがあることによってコスト削減、使いやすさ向上など利点はあります。
もちろん、画一的なデザインを推奨するわけではなく、オリジナリティを出しながらも抑えるところを抑えるという形をとるのが理想だと考えます。
ダウンロードを推奨するスマートフォンアプリ
小松市のスマートフォンアプリについてです。
アプリについては小松市が作成・運用するものから、外部サービスを利用しているものまで複数あると思いますが、現在、ダウンロードを推奨するアプリはどれくらいありますか?
そして、この複数あるアプリについて利用者の為の改善は何かお考えでしょうか?
ダウンロードを必要とするアプリは、不慣れな人にとって不安の対象であり、これが複数となるとさらにダウンロードが難しくなってしまい、小松市が本当に推奨したいアプリが使われないままになる事も考えられます。
……小松市が推奨しているスマートフォンアプリといたしましては、検索型やプッシュ型で、また情報をしっかりと提供するものと、一方で情報を記録するものがございます。
こちらは用途に応じて使い分けをしてございます。
主なものといたしましては、こまつ防災アプリがございます。避難指示などの避難情報や避難所の開設情報をプッシュ通知で配信をいたします。
自宅や職場周辺のハザードマップも掲載されております。
出水期に向けて、ぜひともインストールをして御活用していただきたいと考えております。
また、もう一つ紹介させていただきますのが、こまつのごみアプリであります。
ごみ出しカレンダーをはじめ、ごみの出し方やごみ分別辞典の情報を提供しております。
ごみの出し忘れ防止アラート機能やプッシュ通知での市からのお知らせも配信をいたしております。
そのほかのアプリといたしましては、母子手帳アプリ、こまつすこやかアプリがございます。
妊娠期間中や出産後の子育てに役立つ情報を提供しております。
さらに、妊産婦と子供の健康データの記録管理や予防接種のスケジュール管理などが行えるものであります。
そのほか、捜索支援アプリ、みまもりあいというものがございます。
認知症高齢者等が徘回等によりまして所在不明となったときに早期発見につなげるアプリであります。
家族が捜索依頼を出すと、近くにアプリをダウンロードした協力者のスマートフォンに不明者の情報が通知されるものであります。
主にこの4つを推奨させていただいておりますが、そのほかにも学校でのコドモンなど、その目的に応じてございます。
こういったものをしっかりと活用しながら、適宜情報をお届けする、また健康管理等にも役立てていただく、そういったことにもつなげてまいりたいと思っております。
アプリの統合による利便性の向上を
それぞれ便利なアプリがあることは良いが、機能として限定的であり、これ一個あれば生活が便利になるという形を目指すべきだと考えます。
挙げられたアプリはすべて本人の住所や家族構成などを登録しておくことで利便性が向上できます。
例えばこまつ防災アプリとごみアプリについては、住所を登録しておくことでその地域の防災やごみに関するお知らせを正しく届けることができます。
一方、母子手帳アプリや捜索支援アプリについては家族構成や本人の年齢やステータスを入力しておくことでその状態に合わせたお知らせや機能を推奨することができます。
さらに言えば、マイナンバーカードにはそういった情報が登録されているので、カードと連携させることで入力の手間を削減し、すぐにアプリを活用できるような仕組みにすることもできるでしょう。
このように利便性を向上させるには既存アプリの整理とアップグレードが必要なため、その為の費用は必要になりますが、先を見据え、本当に便利なものを提供するため見直していく必要があると考えます。
公式LINEにおける利用者の利便性向上について
4月に小松市公式LINEアカウントをリニューアルしたことで、アプリの利便性が改善されるとのことですが、それはどのような内容でしょうか?
……本年4月から小松市公式LINEでの情報提供や機能を拡張しております。
こちらは議員御案内のとおりでございます。
こまつ防災アプリと連動した防災情報の自動配信をはじめ市政やイベント情報の提供を開始したほか、電子申請システムや広報こまつ、休日・夜間当番医、防災情報、消防出動情報などのメニューを追加いたしました。
LINEはプッシュ型の通知であり、それが非常に便利であります。
一方で、受け取る情報が多くなると重要な災害情報などが埋もれてしまうということもあります。
場合によっては、頻発してプッシュ型で来ると読まなくなって、中には離脱をするということにもつながりかねません。
そういったことから、イベント情報などはツイッターなどのプル型のツールを使用するなど、情報の種類によって発信方法を分けて運用を行っております。
情報の収集方法は人によって異なり、迅速かつ的確に情報提供を行っていく必要があると思っております。
今後も多様なツールを研究して活用していきたいと考えております。
公式LINEの運営に工夫を
公式LINEの運営については、自分も経験がありますがとても難しいです。
メッセージの受信数が多ければ多いほど煩わしく思わせてしまうのでは、という懸念はついて回ります。
しかし、それを不安に思ってメッセージを送信しなければ市民に案内したいものもできなくなるでしょう。
とある企業では広報専用WEBページを作り、そのページへのリンクをメッセージとして飛ばすという方法をとっているそうです。
メッセージ内には、リンクの他に前後一週間の活動予定・報告を見出しの一覧で案内することで、活動を追うことができるようにしています。
防災などの緊急性のある情報もそうですが、少しでも興味を持ってもらうことで、催し物への参加率を上げたり盛り上げるきっかけ作りに利用できることも念頭に置いて公式LINEの運営をするのが良いと考えます。
消防団活動のデジタル化
団員への緊急連絡方法
小松市内で火災が発生した場合、市内に18ある消防分団に所属する約400名もの消防団員に対し、出動要請がeメールにて送信されます。
そのメールの内容は
・火災発生時刻
・火災発生町名
・火災の種類
・地図のリンク
・出動対象の分団名
の順に書かれており、その内容をもとに団員は火災現場へ急行します。
要するにメールをきっかけに出動行動を起こす仕組みになっているのですが、以前、団員の知り合いからこのメールが遅れて届くと相談されました。
私自身も消防団員であるため、同様の経験があり、最大で5分遅れてメールが届いた事もあります。
ただし、この遅延は毎回起こるわけではなく、分団によっては気づいた人が分団内のLINEグループに連絡することでメール遅延の対処を行っているようですが、それは個人の補助あってのもので、システムの見直しは必要と考えます。
さらにメールの内容にある地図のリンクにおいて、そのリンクをタッチしてもスマートフォンによっては正しく地図が表示されず、火災現場がわからないという問題が見られました。
これについては地図サービス自体にエラーがあるので、利用する地図サービスの変更の必要性を感じます。
デジタルツールが進化し、豊富な選択肢から選ぶことができるようになった今、新しい仕組みを検討すべきではないでしょうか?消防本部としてのお考えをお聞かせください。
……現在の災害メールは、今ほど御案内したとおり、正確でスピーディーな緊急連絡を行うために、消防本部に119番通報が入り、消防指令システムの出動指令と同時に各職員や団員に自動でメールを発信しています。
そのため、議員御提案の新たな緊急連絡方法の仕組みづくりを考えた際には、まずこの消防指令システムとの連動が問題となります。
このことから、消防本部といたしましては、現在のところはこれまでどおり団員への緊急連絡方法につきましては、職員と同様、基本災害メールで緊急連絡を行い、併せて小松公式LINEやこまつ防災アプリを活用していただき、またこの災害メールに不具合が発生した場合は、その都度対応を図ってまいりたいと考えております。
ただ、今後につきましては、ICTの急速な進化による情報連絡ツールの多様化を念頭に、職員や団員の緊急連絡手段に関しまして最適な方法をこれから研究してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
早めの対応を行うために
このような緊急性の高い問題に対しては、システムとの連動というのを一度切り離し、単独での緊急連絡ツールを準備する方法もあります。
新しいシステムとの連動となると、お金も時間もかなりかかるわけで、それを待っていると現状の不具合をそのまま見逃すことになります。
そうではなく、システムについては後々の刷新の際に対応するようにして、別のツールを用意し穴埋めをする。
柔軟な対策を立て、迅速な対応をするべきだと考えます。
災害時の位置情報の共有
消防団員は出動要請を受けて現場に行きますが、団員それぞれに仕事があり、その仕事場から現地に向かうため到着が遅れることも珍しくなく、その際は現場に到着している分団のポンプ車を目指します。
しかし、混乱する現場で所属する分団のポンプ車を探すのは簡単ではありません。
その様な場合でも現場に一人でも多く団員が駆け付けられるような、GPSを利用した位置情報を共有する仕組みの必要性があると考えますが、消防本部ではこうした現場の課題解決のための取り組みについて、どのようにお考えかお聞きしてもよろしいでしょうか。
……火災発生時、消防団員の方々は仕事場や自宅など、様々な場所から火災現場へ直接駆けつける人が多く、ほとんどの団員の方は、まず火災現場で自身が所属する分団の消防ポンプ車が水利部署した位置を探し、消火活動に当たっていますが、現場が混乱し、消防ポンプ車の位置が容易に把握できないことがあります。消防団のポンプ車にはGPS付車両動態表示装置、通称AVMを搭載していることから、消防本部では消防ポンプ車の位置を把握することはできますが、その位置情報を個々の団員の携帯電話に一斉配信することは現状困難であります。
ただ、議員御提案のとおり、各分団の消防ポンプ車が水利部署した位置情報などを配信でき、これを共有することができれば、団員の迅速な活動にもつながり、火災による被害拡大も抑制できるものと考えます。
本市消防本部では、令和7年度に消防指令システムの全面更新を予定していまして、現在、消防本部内にシステム検討部会を立ち上げ、様々な機能アップについて調査検討しているところであります。
今後は、この消防指令システムの全面更新に合わせ、団員が早い情報収集やスムーズな現場活動ができるように、消防ポンプ車など位置情報を共有する方法についてもこれから検討してまいりたいと考えております。
技術進化の予測とともに先回りを
「令和7年度に消防指令システムの全面更新を予定」としているので、その令和7年に今と比較してどれぐらい技術が進化しているかを念頭に置いたアップグレードを予定するべきだと考えます。
手に余るぐらいの最新技術は必要ないですが、できる限り最新の技術に目を光らせ、使い古された技術を入れてしまわないような検討を。
……町内会のほうへ目を向けると、デジタル化のきっかけがつかめない地域が多くあるように感じました。
総務省が発表している市区町村が考える町内会のデジタル化の問題について、一番多かった回答は操作が不慣れというものでした。確かにスマートフォンの操作に不慣れな方、またはそうしたデジタル機器をお持ちでない方のことを考えると現状のままでもいいのではという考え方になるかもしれませんけれども、それでも誰一人取り残されないデジタル化の恩恵を享受できる社会、その実現には、国、県、市の動きが活発的である今このときに、町内会という最も身近で隅々まで目の届く範囲からデジタル化を推し進めることが肝要なのではないでしょうか。
そこで、小松市として町内会におけるデジタル化の基準とその取組方についてどのようにどのようにお考えかお聞かせください。もしデジタル化のモデルケースとなるような町内会があれば、それも含めてお聞かせください。