記録
2023/11/30

令和5年9月議会振り返り

9/28に令和5年9月第4回小松市議会定例会を終えました。
2度目の質問になった定例会での質問と回答に対して解説を付け加え、改めて質問を振り返りをしたいと思います。

小松市におけるデジタル化

質問1項目目、小松市が行っているデジタル化の施策に対する疑問を持ち、その内容を掘り下げるため、この項目を作成しました。

石川県のデジタル度の鈍化報道を受けて

質問:吉柴

先日、北國新聞の紙面において、石川県のデジタル度が鈍化したという記事が出ました。
内容としては、野村総研がデジタル化の進み具合を可視化した指数、デジタル・ケイパビリティ・インデックス、以後DCIと略します。
このDCIを都道府県別で比較したランキングにしており、2021年に16位だったものが、翌年2022年には27位となったことから鈍化が見られるというものでした。
このDCIですが、1に市民のネット利用、2にデジタル公共サービスの充実、3、コネクティビティ(端末、通信インフラ)の充実、4に人的資本の充実の4区分、70弱の項目から構成され、点数化されています。
ランキングにおいても、この4区分ごとに公開されており、我が石川県はどの区分も上位10位に入っておりませんでした。
こうして数値化されることでデジタル度の鈍化が分かるわけですが、実際、実生活において鈍化を感じられるものではないと思います。
しかし、この鈍化が継続し、デジタル化の進展が遅れることで、デジタル人材の不足により利用できるサービスが減少するなど、市民生活への影響が将来的に考えられます。
ここにおいて、石川県の小松市としてデジタル度の鈍化報道を受けての所感と今後の方針をお聞かせください。

回答:市長 宮橋勝栄 君

……ランクダウンしているということでありますけれども、そのほかのこういったデジタル化だけじゃなく、住みよさランキング等様々なランキングありますけれども、こういったところに一喜一憂することなく、しっかり内容を分析をして、どう取り組んでいくかということが大事だというふうに思っておりますので、これは結果として受け止めて、これからどういうふうに進めていくかが大事だというふうに考えております。
特に石川県では、この調査機関と同じ、昨年7月に経済産業省出身の西垣副知事が就任されております。昨年の10月7日には、県や各市町のデジタル化を後押しする石川県デジタル化推進会議の初会合が開催されました。この会議は、馳知事が会長、西垣副知事がCDO、つまり最高デジタル責任者として、県内の首長とともに地域課題の解決や行政サービスの向上、職員の働き方改革等に向け、県と市町が一体となりデジタル技術の活用策立案へ連携を深めているところであります。
また、県が主導してデジタル化の重要性を伝え、導入を働きかけるとともに、ワークショップや勉強会が定期的に行われております。
2023年度のデジタル田園都市国家構想交付金では、県からの呼びかけを受けまして、申請支援を受けた各市町が応募した結果、17市町が申請した33事業が全て採択されました。事業採択率は石川県が全国1位となっております。交付金額は全て合わせまして8億9,300万円となっております。
今回、2022年7月時点でのデジタル化の調査結果でありますので、こうした1年間の取組というものは反映されていないものであります。こうした石川県の取組というのは全国でも珍しく、デジタル庁からも評価されているというふうに聞いております。
引き続き、小松市だけではなくて、県や他の市町とともに、デジタル化による地域課題の解決を目指していきたいと考えております。

県の意向と市の意思

石川県全体でみると、なるほど実績も出てきており、今後に期待できるというのはわかります。
ただ、県の目の届く範囲というのはどれほどのものでしょうか。
細かい部分を挙げたらきりがないですが、市だけで対処できる部分は複数見られます。
「それぐらい、やらなくてもいいのでは」というような些末なこともあるかもしれません。
しかし、デジタル化というのは細かい部分まで行き渡らせることで、あらゆる事柄にデジタル対応できるようになるものです。
それができていないことがデジタル度の鈍化に繋がっているというのが自分の考えであり、県の意向に頼ったデジタル化対応では他県との差は埋まらないと考えます。

市民にとって身近な部分のデジタル化

質問:吉柴

……小松市ではアバターロボット、スマート窓口、市民病院での顔認証外来受診受付など様々な取組を行っており、デジタル化に意欲的な地域だと言えます。
ただ、身近なものとなると不足を感じる部分があります。例えば私の地元にある憩いの森では、バーベキュー広場があり、こちらの利用は予約制になっています。電話またはファクスでのみ対応していますが、ネットからの予約はできません。私自身、このバーベキュー広場を先月利用させていただいたのですが、利用の際には施設管理者の方における対応などのサービス、施設の充実を感じただけに、もったいなさを感じました。
ほかにも、去年から始まった乗合タクシーにおいても予約は電話対応だけです。もっとも、ネット予約の導入に際して、受付対応者の不慣れな業務による負担はあるかもしれません。
しかし、ネット予約に関しては、10年以上前からある手法ですし、導入に関する工夫や対応方法などは世に出回っており、それらを参考にすることができます。何より、導入、運営が正しくなされることで利用者が便利になるだけでなく、受付対応者の電話の聞き間違いなどによるミスの削減や業務の効率化を期待することができるかと思います。
以上は一例にすぎませんが、こうしたデジタル化が必要とされる身近な施設、サービスに関して、小松市としてどのようにお考えかお聞かせください。

回答:市長 宮橋勝栄 君

……今回、御指摘をいただいております憩いの森のバーベキュー場については、現在のところ対象となっておりませんけれども、今後もそういったサービスの拡張等、この仕組みに限らず取り組んでいきたいというふうに思っております。
申込みのために施設窓口を市民の皆さんが訪問する、あるいは手書きで申請するというような手続の簡略化というのは重要なことだと思っておりますので、施設サービスの向上の観点からもこういったデジタル化については積極的に取り組んでまいります。

身近な無料サービスを利用して対応を

民間企業では、予約に対し電話対応していては業務が滞るため、インターネットによる予約という方法が広がりました。
確かに、予約システムを構築するのは数年前であれば、費用も手間も必要でしたが、今は違います。
Googleフォームなど、予約システムを無料で導入する方法はあります。
職員が対応できるのか、という不安もあるのはわかりますが、ではどのタイミングで切り替えられるでしょうか。
工夫次第で対応業務をシンプルにわかりやすくすることは可能です。
その工夫さえ始めてみない事には手の付け処がわからないのではないでしょうか。
一つの導入が次の導入を呼び込むように、小松市全体に広がるきっかけ作りとして、対応して欲しいと思います。

生活路線バスキャッシュレス乗車システム導入支援における推奨内容

質問:吉柴

補正予算にあります地域交通推進費の500万円についてですが、この推進内容というのが生活路線バスキャッシュレス乗車システム導入支援を北鉄加賀バス株式会社に行うものであり、市内を走るバスにキャッシュレス機能が導入され、新幹線で訪れる旅行客の方々にストレスなく市内を回っていただけるのではと期待しています。
ただ、その導入されるキャッシュレス機能ですが、こちらは一般的なタッチ決済カードであるSuicaまたはICOCAについては対象に入っておらず、追加されるのはクレジットカードタッチ決済だと聞いております。クレジットタッチ機能の利用者は増えているものの、市民だけでなく旅行者のSuica利用率を考えると、不満の声が上がるのでは懸念されます。
そこで、このシステム導入支援について、その支援内容と、そこに至った経緯、そして今後の対応についてお聞かせください。

回答:市長 宮橋勝栄 君

北陸鉄道グループにおいて、SuicaやICOCA等の全国交通系ICカードとクレジットカード等を利用したタッチ決済を比較検討した結果、インバウンド対応やイニシャル・ランニングコスト等の観点から、クレジットカードのキャッシュレス乗車システムを導入したというふうにお聞きしております。
首都圏においては、2024年に東京メトロでもこうした交通系に加えてクレジットカードのタッチ決済の実証実験もされるという報道もございました。クレジットカードタッチ決済機能は今後有効な手段になっていくのではないかというふうにも考えております。
今年度においては、北陸新幹線県内全線開業に合わせて、令和6年3月を目途に、加賀エリアと金沢エリアの一部から導入予定であり、市内の生活路線バスでクレジットカード等でのタッチ決済が可能となる予定であります。
システム構築費や端末設置費用については、国、県、沿線市町で支援する予定であります。市町については、走行キロに案分した金額の支援を求められており、本市においても9月補正予算で所要の金額を計上させていただきました。
全国交通系ICカードの導入についても、利用者の利便性向上に資するものであると考えておりますので、路線バス利用者から御意見をお伺いしながら、北陸鉄道グループへ働きかけていきたいと考えております。

多様な支払い手法の対応を

インバウンド対応とはいえ、クレカのタッチ決済が優先されたことに驚きを隠せませんでした。
とはいえ、どっちの利用者が多いのか、実際にSuicaやICOCAが使えなくてもクレームなく運用できるのか。
それらを含めて確認したうえで、今後の導入について検討して欲しいです。

地域医療のデジタル化

質問:吉柴

小松市では、令和4年11月21日付で地域医療のデジタル活用支援に関する連携協定を、医療AI企業であるUbie株式会社と締結しました。そのUbie株式会社が提供するウェブアプリ、症状検索エンジン、ユビーについて、小松市としての取扱いについてお聞かせください。
さて、このアプリですが、私も使ってみましたが、利用者の年齢や症状、現在地から推奨される病院、クリニックを探し出すことができるというもので、小松市の医療機関に明るくない方にとってはとても便利なアプリだと感じました。さらに、医療機関がこちらのアプリに登録することで、写真や診療日時など細かい情報を掲載でき、広報機会につなげられることで、医療機関側にもメリットがあるような仕組みになっています。
そこで、小松市内の医療機関でこのアプリへの登録はどのくらいされているのか、小松市としてその登録への支援は行っているかなど、アプリの利便性向上に関わっている点があればお聞かせください。
そして次、ちょっと要望になってしまうのですが、アプリの検索結果に今の病院の空き状況、待ち時間などがリアルタイムで表示できないかを、こちらのUbieのほうに働きかけることはできないでしょうか。実際に、今すぐ診察の受けられる医療機関を探すために電話して回る負担がコロナ後増えたと聞きます。小松市として安心・安全を提供するためにも、このようなデジタルを利用したサービスに関わりを持ち、共によりよいものをつくり上げる、そのための連携協定であることを期待しております。

回答:健康福祉部長 池上裕子 君

本市では、市民の皆さんが市内の医療機関にデジタルを活用し安心してつながることができる仕組みの構築に向けまして、Ubie株式会社と昨年、包括連携協定を締結いたしました。
先ほど議員から御紹介いただきましたユビーアプリですが、これはAIを活用したもので、体の不調の症状について複数の質問に回答すると、AIが考えられる病名を判断し、最寄りの医療機関が検索できるというものです。
例えば「頭が痛い」と入力しますと、いつから、熱はあるか、頭のどの部分が痛むのか、どんな持病があるかなど約20ほどの質問が示されまして、それに回答することで考えられる病名と診療科、さらに最寄りの医療機関がアプリに表示されるというものです。
医療機関側では、このユビーのリンクに登録すると、アプリ上に医療機関の詳細な情報が掲示されるほか、受診を希望しました利用者の情報を事前に受け取ることができる、改めて問診する必要がない、双方にメリットがあるという内容となっております。
現在、市内の医療機関の登録数約20機関ございます。本市では、小松市医師会を通じまして各医療機関へ趣旨を説明し、御理解を賜りながら登録のお願いをしているところであります。
アプリ上で医療機関の空き状況をリアルタイムに表示する点につきましては、各医療機関におきまして受診中の患者さんの診療時間の見通しが難しいという点、また医療機関側でのシステムへの入力、更新作業などが必要ということで、課題が大きいと今考えております。
さらに、Ubie株式会社におきましても、この機能の実装につきましては現時点で課題が大きいという見解でありました。
しかしながら、今後も引き続き市民の暮らしやすさの向上につながりますよう、小松市医師会、医療関連企業などとも意見交換を重ねてまいりまして、現場の課題を共有しながら、よりよい医療体制の構築に向け、そして地域医療のデジタル化も含めて環境整備の向上に努めてまいります。

お互いにとって有益な方向に進む努力を

この質問にあるユビーという症状検索エンジンは医療機関の食べログのようなもので、症状に応じた医療機関を探すことができるアプリです。
ただ、その機能だけで利用するにはサービスとして弱く、目玉機能として押し出しているAIによる症状判別はおまけなようなものなので、利用推進になるかというと難しいです。
要望として出した、リアルタイムの空き状況を知ることができる機能というのは、これがあることで空きを探して電話をかけ続ける手間がなくなりますし、医療機関としても電話対応の業務が軽減できるようになります。
この機能を作ることは難しくなく、空き状況を医療機関側が入力するかどうかが重要であり、その協力体制を市がフォローすることで成立させられないか、と考えたわけですが企業側は課題が大きいとのこと。
しかしながら、民間のWEBサービスの競い合いは激しく、同業他社が始める前に次の一手として、小松市とUbie株式会社の双方にとって有益な方向に進むことを期待しています。
Ubie株式会社

ホームページ内容の充実

質問:吉柴

小松市のホームページには、お知らせや手続について、統計から施設情報まで多岐にわたって情報が掲載されています。
例えばインターネット上で小松市の公園名で検索すると、検索結果の一番上に小松市のホームページの公園ページが表示されます。検索結果で一番上に表示されるということは、そのページの情報に価値があるからだと見る側は考えますが、そのページの中身が充実しているかというと、そうではないのが現状です。見やすいデザイン、対象が分かりやすい写真、適切なテキスト、そしてネット予約申請機能など、その中身を充実させるための要素をどのように入れ込むか。見る人にとって親切な構成が望まれます。
これらのページはインターネット上に公開されており、小松市民だけでなく、国内外問わず見られることもあり、小松市の顔であるという意識を持つ必要があると思いますが、今後のホームページの中身を充実させるための方針をお聞かせください。
そして、この課題に対応していくための専門家の必要性を感じますが、これについてどのようにお考えかお聞かせください。

回答:長公室部長 横山昭博 君

現在、小松市ホームページの各コンテンツは、担当部署において制作及び管理を行っております。専門的な知識がなくても職員の誰もが簡単に情報を掲載でき、均一な完成度が得られ、アクセシビリティにも配慮されたページをつくることができるシステムを導入しているところです。
ユーザー目線で充実したコンテンツのホームページとなるよう、定期的な職員研修を実施しておりまして、今年度も実施を予定しております。
指定管理者などが運営する外部のホームページへのリンクを設定する場合には、市のホームページにも最低限必要な情報を掲載するように努めておりまして、詳細情報や最新情報は外部リンク先となるサイトを参照していただくよう明記していきたいと思っております。
次に、ユーザー向けデザイン専門家の設置についてです。
本年12月の新しい市ホームページの公開に向け、利用者にも見やすく、デザイン面にも配慮した内容となるようリニューアル作業を進めています。このため、新たに専門人材の設置は予定しておりません。

専門人材がもたらすもの

12月のHPリニューアル結果を見ないことには踏み込んだことは言えませんが、大きく変わるのは難しいと思います。
リニューアル費用を見るに、表面上のデザインリニューアルにとどまり、コンテンツが充実できるような機能が付与されることは考えづらいです。
その為、改善を素早く効率的に行うための専門家の設置を要望したのですが、予定なしという回答がありとても残念です。
HPリニューアルをはじめ、システム開発金額の正当性から追加機能の必要性の判断、職員研修のためのカリキュラム作成など、専門家がやるべきことは複数あります。
企業から提案されるものではなく、職員側のに立って小松市にデジタル化をもたらす人として専門人材を求めます。

環境王国こまつなどのサイトの清算

質問:吉柴

現在、平仮名で「こまつ」という名前のウェブサイトが存在します。これは、私が憩いの森をネット検索したときに見つけたもので、以前までこのサイトは「環境王国こまつ」という名前でした。中を見ると、デザイン性の高いつくりになっており、写真にもこだわりがあり、施設の魅力が感じられるページが複数見られました。
ただし、このウェブサイトですが、サイト内のお知らせが2021年から更新されておらず、インスタグラムアカウントも削除されていました。
このように、動いているのか動いていないのか分からないウェブサイトというのは世の中にたくさんありますが、運営に手が回らず放置されているというものもよくありますが、これらはマイナス要素でしかありません。
そこで質問ですが、このようなウェブサイトをほかにも所有しているのか、今後どのように扱っていくのかお考えをお聞かせください。

回答:交流推進部長 山本ゆかり 君

このサイトは、令和4年4月の農村文明創生日本塾への加盟に伴い、名称を「環境王国こまつ」から「自然も人もやさしいね こまつ」に変更しております。市ホームページから独立したサイトとして運用されており、内容の更新、充実については外部への委託が必要な部分もあることから、今後、市ホームページへの統合に向けて検討を進めていきたいと考えております。
その他独立したサイトにつきましては、移住・定住促進サイトHello!こまつなどがございますが、こうしたサイトについては随時更新を行っております。

その後の影響を考えた運営を

こうしたプロモーションに重きを置いたサイトというのは、費用も掛かっていることもあり、華やかでその後を期待させるものが多いです。
だからこそ、長く続けられるようなルールをもって運営するべきですが、それが難しい。
SNSも同様ですが、閉鎖しない限りは世界中に見られるものであるわけですから、その後の影響を見据えた運営をして欲しいと思います。

小松市民スポーツ大会について

質問2項目目は7月に行われた小松市民スポーツ大会に参加したうえで、生まれた質問と要望をまとめました。

第75回開催という長い歴史の足跡

質問:吉柴

この小松市民スポーツ大会は、今年で第75回開催となり、この75回という数字は歴史を重ねてきたと感じられるとても大きな数字だと感じております。
ただ、その歴史を気軽に目に触れられる仕組みはありません。紙の資料は残されているのでしょうけれども、過去の結果はどうだったとか、親の世代はどこの地区が強かったとか、何とはなしに見ることができるかというとそうではありません。
そこで、市民スポーツ大会に親しみを持てるような大会情報が気軽に見られる仕組みを検討されているかお聞かせください。
そして、大会で結果を出すことに尽力したチームや個人を評価することによって、次の参加へとつながるような工夫について、お考えがあればお答えください。

回答:交流推進部長 山本ゆかり 君

……昭和24年に開催された第1回石川県民体育大会を契機に、小松市においてもスポーツの普及、振興を図り、活力あふれる市民の育成を目指し、昭和24年10月16日に第1回小松市民体育大会が開催されました。小松市民スポーツ大会は、本市最大のスポーツの祭典であり、スポーツの普及促進と地域のコミュニティ向上に重要な役割を担う歴史ある大会でございます。
市のホームページでも直近の大会の結果は掲載しておりますが、過去の大会の実績はデータで積み上げていくことは可能でございます。
功労者に対しましては、市スポーツ協会から永年にわたりスポーツの普及振興に貢献された種目別協会及び校下スポーツ協会の個人、団体を表彰している状況でございます。
市民スポーツ大会が各種目別協会や校下スポーツ協会役員の皆様のおかげをもちまして、長年にわたりここまで継続して開催できていることに心から感謝をしているところでございます。
今後は、さらに大会を盛り上げていくために、過去の成績や大会の様子が分かるような仕組みづくりを検討してまいりたいと思っております。

スポーツという文化的な活動を盛り上げ、継続するために

他市の議員に話を聞くと、小松市のスポーツ大会というのは特別に映るらしく、その仕組みが作られたこと、継続してきたことの偉大さを感じずにはいられません。
だからこそ、その歴史の積み重ねが気軽に目に触れることができ、気軽に参加できるような仕組みづくりを求めて行きたいです。

大会参加者の推移

質問:吉柴

過去から現在において、大会への参加人数がどのように推移しているか。そして、その推移の要因をどのようにお考えかお聞かせください。
そして、大会趣旨であるSport for allによる市民総スポーツ参加への働きかけ、その方針があればお聞かせください。

回答:交流推進部長 山本ゆかり 君

毎年参加者は4,000人を超えておりましたが、第75回大会は3,200人余でございました。原因といたしましては、少子・高齢化と新型コロナウイルス感染の影響によりまして、令和2年、3年が中止となってから、参加者数が以前の水準まで戻っていないことが現状でございます。
今後の対応といたしましては、市スポーツ協会、各校下スポーツ協会、各種目別協会など関係機関と連携を図りながら、このスポーツ大会の醍醐味でもございます校下ごとが競い合い、市民みんなが楽しめるような大会となるよう、今後も工夫してまいりたいと思っております。

周知手法の向上を市全体で考える

市民スポーツ大会に限らず、小松市は沢山のイベントを行っており、そのどれもが楽しく参加できるものばかりです。
しかし、開催側が期待した参加者数になっていないのが現状で、そのほとんどがイベントの存在を知らないから参加していないという原因があります。
SNSがいいのか、町内会の回報がいいのか正解はないですが、この周知手法を時代に合わせ向上させていく必要があると思います。

校下スポーツ協会の負担

質問:吉柴

市民スポーツ大会は、小松市校下スポーツ協会の協力を基に開催されているかと思いますけれども、そのスポーツ協会が担う業務について、どのようなものがあるかお答えください。
私自身、校下スポーツ協会に所属し、スポーツ大会の担当も経験しました。その際に負担に感じたのは、参加選手の提出書類の管理でした。各競技の参加者を把握し、競技担当者に連絡を取り、書類を完成させて提出する時間をつくる。年1回なのだから、我慢しようという考えもありますけれども、それでは校下スポーツ協会が敬遠される要因になるのではないでしょうか。
ここにおいて、小松市スポーツ協会として、校下スポーツ協会の負担軽減のための方策があればお聞かせください。

回答:交流推進部長 山本ゆかり 君

校下スポーツ協会の業務をお願いしている状況につきましては、大会の打合せなどへの参加、参加者の取りまとめ、市スポーツ協会への申込み等、さらに当日の業務など多岐にわたっております。大会の参加者集めや参加の取りまとめなどで大変負担に感じていらっしゃる役員もいらっしゃることは聞いております。
一方、このような校下対抗による大会は、小松市ならでは、小松市のよいところでもございます。継続して開催していきたいと考えております。
対策といたしましては、校下のスポーツ協会の負担が少しでも軽減されるように、デジタル活用も含め、校下スポーツ協会の要望を聞きながら御相談させていただき、検討を進めてまいりたいと思っております。

業務の効率化、手法の共有化を

校下スポーツ協会の業務内容は共通であっても、対応方法はそれぞれで独自のやり方をとっています。
紙での提出、メールでの提出と、手法がはっきりしていれば楽な方を選択できるでしょう。
業務の効率化を市のスポーツ協会で検討し、負担が軽減されるようにしたうえで校下に共有して欲しいと思います。

交通安全対策について

質問3項目目は苗代校下に住む知人からの要望をもとに、質問とその発展した手法について要望しました。

市道幸町八幡線における交通量の増加に伴う事故

質問:吉柴

今年3月、長年整備を進めてきた都市計画道路幸八幡線が全線供用開始されました。吉竹町-八幡間950メートルが開通することで、この区間の交通量が以前よりも増えたわけですが、それに伴い交通事故件数も増加したとお聞きしております。
そこで、幸八幡線の開通前と開通後でどのように変わったかお聞かせください。そして、その新しい区間において発生した交通事故に対する安全対策の内容についてお聞かせください。

回答:都市創造部長 西村 章 君

道路概要から申し上げますと、幸八幡線、こちらのほうは国道305号日の出町交差点から国道8号八幡インターチェンジ、延長こちらは3,520メートルございます。こちらを結びまして、小松市民病院や中心市街地へとつながる重要な幹線道路でございます。
そして、若杉町、八幡地内の950メートル、こちらにつきましては工事が完了しまして、令和5年3月25日に全線開通して、それ以降、恒常的な交通渋滞あるいは混乱はないものと見ております。
また、開通後の交通変化の確認、対応につきましてでございますけれども、開通後における交通状況を確認するために、この秋に交通量調査を実施し、本路線の周辺の状況を確認する予定でございます。
次に、今すぐできる安全対策としましては、市のほうでは供用開始後、本路線の一部区間にドライバーに対する注意看板、それから路面標示を追加したところでございまして、本道路に取りつく枝道といいますか道路につきましても、停止線を夜間発光させるほか、減速を促す路面標示を追加するなど施しまして、小松警察署とも協議しながら交通事故防止のための安全対策の向上に努めており、特にこちらのほう、交通事故の報告は受けていない状況でございます。
なお、八幡と若杉町からは小松警察署に対しまして、横断歩道や信号機設置の要望書が出されておりまして、市のほうからも要望してございます。
今後の対応といたしましては、先ほども述べましたとおり、今年の秋の交通量調査を参考にしながら、引き続き必要な安全対策に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

生活環境が変わるような開発にはその対応を

この都市計画道路幸八幡線が全線供用開始により、一気に交通量が増えることの影響を受ける町内があるということを実感しました。
交通量が増えれば事故も増える、その対策は確かにされているのかもしれませんが、付近の住人にもその変化に対応できるような安全対策の周知が必要なのだと思います。

データを活用したデジタルアプリによる交通安全対策

質問:吉柴

データを活用したデジタルアプリによる交通安全対策についてお聞きします。
交通安全対策には様々な方法がありますが、最近ではデータを活用し、デジタルマップ上に交通事故が発生した場所にマークをつけ、事故が起こりやすいエリアを注意喚起するという手法があるようです。
神奈川県横浜市ではグーグルマップを活用し、愛知県豊橋市は独自のアプリを豊橋技術科学大学と共同開発しているようです。どちらも2023年からの試みであり、これから利用者が増えるとともに、効果が期待できるところまで改善がなされていき、新しい形の交通安全対策が生まれることを期待しています。
最後の質問になりますが、小松市としてこのアプリのようなデータを活用した交通安全対策について、所感をお聞かせください。

回答:消防長 湯野正基 君

……データを活用したデジタルアプリによる交通安全対策についてでございます。
まず、横浜市のほうでは、令和5年3月に交通安全推進地区、こちら4地区ございまして、こちらのほうが国から提供されたビッグデータ、具体的に申し上げますと速度超過あるいは急減速、それから通過交通量、こういったものが提供されるということでございます。
一方で警察のほうからは、提供された路線周辺に対する交通事故データというものを提供しておりまして、そちらを活用しまして潜在的な危険箇所というものを見える化をいたしまして、効果的な交通安全対策を策定しているというところでございます。
今後、地域の方や関係機関と協議、連携し、対策に着手することとしているとお聞きしているところでございます。
次に、2つ目の愛知県豊橋市の事例でございます。
こちらのほうは、令和5年3月から安全・安心な生活を目指して、市内の車両通行データを収集し分析、そして交通事故の危険がある場所、危険地点といいますか、そちらをマップ上で御案内をしております。
危険箇所の実態については、市民から意見を求める機能がございまして、そちらの情報は今後の道路整備、それから改良等の参考にしていくとのことでございます。
ここで、本市の取組状況の一端を申し上げたいと思います。
本市では、道路幅員が狭く、自転車、歩行者の通行が多い生活道路についてゾーン30に指定されているというところで、芦城小中学校周辺、もう一つは東陵小学校周辺のこの二地区において、国からビッグデータの提供を受けることができました。
ビッグデータからは、通り抜けによる通過交通が多くなる区間、それから平均速度が時速30キロを超える区間というものが特定されまして、このデータを基に自転車、歩行者が通行する路肩の拡幅、それからグリーンベルトの設置、そのほか走行速度の抑制、注意喚起を促すための交差点部へのカラー塗装など対策に取り組んできたところでございます。
データマップやアプリの導入につきましては、横浜市、それから豊橋市からも今年から運用したということをお聞きしておりますので、本市にとって安全・安心な交通安全対策につながるかなど、先進都市の状況を見極めていきたいというふうに考えております。

テクノロジーが安全をもたらすようになる未来に期待

新たなデジタルアプリによって交通安全対策が行われています。
こうした進化は喜ぶべきものですが、自分から情報を見に行かなければこの新しいテクノロジーの恩恵は受けられません。
ということは、何よりも交通安全意識の醸成が始めにあって、その補助用具としてテクノロジーがあるのが現状です。
これからの進化を期待し、今後も追いかけて行きたいです。
豊橋交通安全アプリ
子どもの通学路交通安全対策事業

まとめ

2度目の質問ということもあり、1度目にできなかった質問、そしてその間の3か月間に苗代校下のみなさんに頂いた意見をもとにした質問を行いました。
自分なりにTVの向こうで見ている方々を意識し、わかりやすい言葉を使っているつもりですが、やはりこうした文字だけの説明となると難しさを感じます。
何よりも市役所側に変化が起こらなければ質問していないも同じで、これについても未熟を感じるばかりです。
ただ、どうすれば小松市がより良いものになるのかを求めて思案し質問することはとても刺激的です。
次はもっと良いものを、と向上心を持って続けて行きたいと思います。